― 賃貸不動産経営管理士でも学んだ消防法のポイント ―
朝晩の冷え込みが一段と強くなり、いよいよ冬本番の空気を感じるようになってきました。
空気が乾燥するこの時期は、火災が一年で最も発生しやすくなります。
今日は、賃貸不動産経営管理士の試験勉強でも苦労した 消防法による火災対策 を、現場でも役立つ視点でまとめてみたいと思います。
🔥1. 消火器の種類
管理物件でよく見かける消火器。試験勉強でも基本として出てきました。
- 粉末消火器
ABC火災に対応し、最も一般的。集合住宅ではこれが主流。 - 強化液消火器
再燃しにくく、一般火災に強い。店舗や事務所でよく使われる。 - CO₂(二酸化炭素)消火器
電気火災用。サーバールームや電気設備室向き。
設置場所は「避難経路付近」「階段近く」が基本で、見やすい位置に標識を付ける必要があります。
リフォーム時などに位置が変わっていないか、定期的に確認するのも大切です。
🔔2. 自動火災報知器(熱感知式と煙感知式)
賃貸管理で最も身近な消防設備のひとつ。
試験でも混同しやすく、私自身も何度も覚え直しました。
🔥 熱感知式
- 定温式:設定温度(約60℃前後)を超えると作動
- 差動式:温度の急激な上昇を感知して作動
特徴
- 湿気や湯気に強い
- くすぶり火災など「煙は出るけど温度が上がらない火災」にはやや遅れ気味
→ キッチンや機械室など熱がこもりやすい場所に向いています。
🚬 煙感知式(光電式)
煙を早期に感知し警報を出すタイプ。
住宅用火災警報器のほとんどがこれです。
特徴
- 火災の初期に強い
- 湿気・ホコリに弱い
→ 居室・寝室・廊下には煙感知器、キッチン周りは要注意。
実務では、
「場所に合っていない感知器が付いていて誤作動が多い」
こうしたトラブルがよくあります。
消防点検の報告書を見ながら、毎年しっかり確認しておくことが大切ですね。
🚪3. 避難設備と避難通路の基本
🪜 避難設備の種類
- 避難はしご
- 避難ハッチ(バルコニーに多い)
- 緩降機
- 滑り台式の避難器具など
建物の規模・用途によって設置義務が決まります。
現場では「この物件に必要な設備が本当に付いているか」を意識して確認します。
➡️4. 避難通路の幅(試験で苦労したところ!)
特に覚えづらかったのが 避難通路と階段の幅 です。
- 廊下の幅:原則 1.2m 以上
- 階段の幅:原則 1.2m 以上
- 避難口の幅:75cm 以上
リフォーム工事で共用部分の幅を塞いでしまったり、荷物で通路が狭くなっているケースもあります。
設備だけでなく「通れる幅が確保されているか」も火災対策には欠かせません。
📝つぶやきメモ
賃貸不動産経営管理士の勉強で繰り返し覚えた消防法ですが、実務で建物を歩くと「だからこの設備が必要なんだ」と実感します。
冬は火災が起きやすい季節。管理する物件や自宅の設備を改めて見直してみると、安心につながりますね。