先日、住宅購入に関するテレビ番組を見ていたところ、
購入後のトラブルや不具合に関する話題が取り上げられていました。
住宅を購入する際、建物がしっかりしているか、
引き渡し後に不具合が出たときどうすればいいのか――
この点を理解しておくことがとても大切です。
住宅を購入したあとに雨漏りや基礎のひびなど、
“見えない欠陥”が発覚することがあります。
こうした場合に問題となるのが「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」です。
現在は民法改正により「契約不適合責任」と呼ばれ、
売主が買主に対して契約内容に適合しない点があった場合に責任を負うという仕組みです。
この責任をカバーするために設けられたのが、
「住宅瑕疵担保責任保険」です。
これは**新築住宅を供給する宅建業者や建設業者(売主側)**が加入する保険で、
構造耐力上主要な部分や雨水の侵入を防止する部分に欠陥があった場合、
補修費用などを保険でカバーできるようにした制度です。
仮に業者が倒産していたとしても、保険法人が直接費用を支払う仕組みになっています。
一方で、個人が売主となる中古住宅では、この保険には原則加入できません。
その代わりに利用されるのが「既存住宅売買瑕疵保険」です。
これは検査を受けた中古住宅を対象とし、
取引後に構造上の欠陥などが見つかった場合でも、
一定の補修や保険金の支払いを受けられる仕組みです。
なお、番組でも触れられていましたが、
不具合が見つかった際には“早めの対応”が重要です。
多くの場合、引き渡しを受けてから1年以内に申し出をしないと請求できなくなることがあり、
期間を過ぎてしまうと補修費用を自己負担しなければならないケースもあります。
住宅購入は一生に一度の大きな決断です。
「瑕疵担保責任保険」や「既存住宅売買瑕疵保険」を理解しておくことで、
万が一のときに慌てずに対応できるようになります。
購入前には、売主や仲介会社に「保険の有無」を確認しておくことをおすすめします。
📝つぶやきメモ
建物の“中身”は外から見えません。
だからこそ、保険という形で「見えない部分」を守る準備が大切ですね。