今朝、不動産適正取引推進機構のメールマガジンを読んでいたところ、「相続土地国庫帰属制度」の運用状況についての記事が掲載されていました。
この制度は、相続した土地を一定の条件のもとで国に引き取ってもらうことができる制度です。令和5年4月にスタートした制度ですが、実際にどのくらい利用されているのか気になりながら記事を読み進めました。
相続というと、「財産を受け継ぐ」というイメージがあります。しかし現実には、相続した土地が必ずしも資産になるとは限りません。
例えば、
・遠方にある山林
・利用予定のない農地
・売却先が見つからない土地
などは、所有しているだけでも管理の負担が発生します。
草刈りや境界管理、近隣への配慮など、使っていなくても所有者としての責任は続きます。
今回の資料によると、制度開始から約3年で5,000件を超える申請があり、承認件数も2,600件を超えているそうです。
正直なところ、私は「もっと承認される件数は少ないのではないか」と思っていました。しかし実際には多くの土地が国庫帰属の対象となっていることに少し驚きました。
もちろん、どんな土地でも引き取ってもらえるわけではありません。
建物が建っている土地や境界が不明な土地、管理に大きな費用がかかる土地などは対象外となります。また、承認後には一定の負担金も必要になります。
それでも、この制度ができたことによって、相続した土地の扱いに悩む方に新たな選択肢が生まれたことは大きな意味があると感じました。
さらに興味深かったのは、申請後に取下げとなった事例です。
自治体による活用が決まったり、隣地所有者が引き受けたり、農地として活用される見込みが立ったりと、制度の利用を検討したことがきっかけで土地の新たな活用先が見つかったケースも多くあるようです。
これは単に国へ引き渡す制度というだけではなく、放置されそうだった土地に新しい役割を与えるきっかけにもなっているのではないでしょうか。
不動産の仕事をしていると、今後ますます相続に関する相談が増えてくると思います。
その中で、「売却する」「活用する」だけでなく、「国庫帰属制度を利用する」という選択肢も知っておくことが大切だと感じました。
制度を知っているかどうかで、お客様へ提案できる内容も変わってきます。
これからもこうした制度の情報にアンテナを張りながら、日々勉強していきたいと思います。
✏️つぶやきメモ
相続した土地に困っている方は、思っていた以上に多いのかもしれません。
「不動産は資産」というイメージがありますが、時代や場所によっては管理が課題になることもあります。
制度を知ることで選択肢が増える。そんなことを感じた朝でした。